月経痛(生理痛)について

月経痛(生理痛)について

月経の時にお腹などが痛むことで、学校の授業や部活などに少しでも影響がある場合を月経困難症と呼びます。
この月経困難症ですが、自然に痛い場合と、病気があって痛い場合に別れます。病気には子宮内膜症子宮筋腫子宮腺筋症があります。お腹の上から超音波検査をすれば、子宮筋腫や子宮腺筋症はすぐにわかるので飲み薬で治療を始めます。子宮内膜症は超音波で見てもあまりわからないことが多く、診断は難しいです。超音波検査で筋腫や腺筋症でなければ子宮内膜症という感じです。

先ほど書いたように病気ではない月経痛もあるのですが、今、子宮内膜症でなくても、月経痛がある人は、ない人と比べて2.6倍、将来子宮内膜症になります。ということは超音波検査で異常がない月経痛の人は最終的には皆、子宮内膜症になる可能性が高いということです(つまり月経痛≒子宮内膜症)

子宮内膜症になると赤ちゃんが出来にくくなったり、妊娠しても流産や早産しやすくなります。卵巣癌になる可能性も少しですがあります。さらに大人になってから心筋梗塞や脳梗塞、骨がスカスカになる骨粗しょう症などにもなりやすくなります。

月経痛があるけど薬局で痛み止めだけ買って痛みを止めることはやめてください。皆ちゃんと婦人科に行って、医者に痛み止めだけで良いのか他の薬で治療しないといけないのかを決めてもらってください。もし内膜症や他の病気だと治療しないと大変なことになります

検査はお腹の上から超音波検査をして、採血検査をするくらいです。

一般に月経困難症の治療はピルを使います、というのは子宮内膜症の治療もピルだからです。場合によっては内膜症もその他の病気に対しても違う薬を使うこともあります。それも病院に行って決めてもらいましょう。

月経痛(月経困難症)は自然に起きることは少なく、何らかの病気が原因であることがほとんどです、そしてそれをちゃんと治療しないと将来に大きな問題を残します。少しでも月経痛がある人は薬局で簡単に痛み止めを買うのではなくて、必ず婦人科を受診して治療方針を決めてもらってください。